出産率が低い一方で、日本のARTの実施件数は60か国・地域中で第一位でした。つまり、日本は国際的に見て「妊娠できない不妊治療が非常に沢山行われている」という事が言えるのではないかと思います。

日本の2010年のART実施件数は、24万2161件でした。この件数、第二位の米国の件数に比べて約1.6倍に相当します。

ところが、治療によってどのくらいの子どもが生まれているのかというと、米国の半分もいっていないのが現状です。この状況を、不妊治療を受ける人にまず知ってもらいたいのです。食事療法や冷え予防など、自然療法を取り入れる事も勿論健康状態を保つ為にも大切な事には変わりありません。生活の乱れによって体力が落ちているのであればなおの事。

しかし、それだけでは妊娠には至らない人が沢山いるという現実を知ってもらいたいのです。この現実と向き合う為に、まずは生殖の仕組みそのものも知識として知ってもらいたく思います。

妊娠しやすい不妊治療を行うためにも、まずは知識をパワーアップさせましょう。「それなら小学生の時に授業でならったよ」という声も聞こえてきそうですが、忘れてしまっている内容もきっと多いでしょう。

実際に妊娠し出産を経験する女性だけではなくて、そのパートナーの方にも、その仕組みを理解してもらい、カップルで治療についてちゃんと話し合えるようになっていって貰いたいというのが私の願いです。また、不妊治療の最前線にいる専門家から見れば、昔に習った学校の知識では間違っている可能性も少なくありません。

まだ生殖医学が進んでいなかった時代の知識では、現在の不妊治療を理解する事は出来ないとも言えます。「じゃあスマホで検索すれば、お金もかけずに知識なんて手に入るでしょう」と思うかもしれませんが、そこもまた現代の落とし穴だと思います。

無料で楽しくみられるインターネットですが、その情報には背後で様々なビジネスが蠢いている事があります。

そういった情報は、妊娠できるという事よるもビジネスとしての利益を優先させている可能性があるのです。やたらと不安を煽ったような説明をする事で、特定の商品を購入させようとしたり、組織に対してお金を払ってしまいたくなるような巧みな誘導を行っているかもしれません。どうか、現段階の最前線の正しい知識を身に着け、変な情報になどに惑わされることなく不妊治療を受けて頂きたく思います。